北信濃の湯田中温泉に「まるか」というお気に入りの旅館がある。
決して若い人好みではないし、派手さもない。露天風呂もない。お庭はあるが「それなり」の手入れ。見方によっては「ぼろっちい」かもしれない。おそらく昭和初期に建てられたらしい本館は天井も高くて作りも立派。しかし今更そういう点をウリにして大きくするつもりもないようだ。
女将さんの笑顔と落ち着いた雰囲気がとてもよくて、私たちにとってはちょっとした隠れ家。
温泉につかり、いつもの部屋で庭を眺めながらのんびりと過ごす。それだけで心が安らいでいく。
品が良くてソツがなさそうな女将さんは、実は意外とうっかりもの。最初の頃はよくそれで楽しませてもらった。でもそれが決して不快に思えないのは、ひとえに女将さんのキャラだと思う。
実際、今度はどんなドジに出くわすのかしらと楽しみに通ったこともあるくらい。でも最近はそういうことがなくて少々淋しいような・・・
こういうなじみの宿があるのは本当に嬉しいことだ。